助成金の申請書の大幅な変更==2021年度から

★★ 助成金の申請書の大幅な変更 ★★

前に同じ助成金を申請したことのある会社は、以前に申請した書類を基にして
変更箇所を修正して申請すればよいので、簡単です。

ところが、令和2年11月以前のものは簡単に使えません。

書式が令和2年12月以降大きく変わっています!

■ 重要ポイント ────────────────────────

行政手続きにおける押印廃止に伴い、助成金の申請書も押印が不要になってい
ます。

令和2年12月以降の書式の変更(印欄がなしになった)と4月1日以降の助成金
の内容の変更には、注意が必要です。

■ キャリアアップ助成金の申請の場合の変更 その1─────────────

以前にも同じキャリアアップ助成金「正社員化コース」を申請したことのある
会社。
この4月に申請できる同コースの書類を作成しようとして驚きました。

「令和2年12月以降の様式」というWordの書式が、同じ内容なのにExcelの様式
になり、事業主押印のマークがすべてなくなっていました。

■ キャリアアップ助成金の申請の場合の変更 その2─────────────

Excelの様式になったことに伴い、〇で囲んで答える確認事項の項目のところ
は黄色のマーカーになっていて、チェックマークを入れるとマーカーの色が消
える様式になっていました。

〇で囲む場合も、欄外に〇のマークがあって印がつけやすくなっています。
また随所にプルダウンボタンがついていて、書式の統一が図られ記入しやすく
なっていました。

■ 本人確認の方法 ────────────────────────

キャリアアップ助成金「正社員化コース」では、対象となった労働者の詳細を
記載する書式があります。

押印省略前は、事業主の押印、社労士等が関与の場合は社労士の押印、それに
対象労働者本人の署名・捺印が必要でしたが、新様式ではすべて氏名の記載と
なっています。

■ 間違いがないかの確認方法 ───────────────────────

事業主等の記載内容の確認欄は今まで同様にあります。

パソコンで書類を作成する場合、確認を求められている人が内容を確認し記載
せずに書類を作成しても、表面的にはわかりませんが・・・。

書類の注意事項は新旧で次のように変わっていました。

■「記入上の注意」新様式 印なしに───────────────────────

事業主確認欄は、記載の内容について誤りがないことを確認し、事業主の氏
名を記載してください。なお、社会保険労務士等による代理人等の場合は、当
該代理人等についても氏名を記載してください。

本人確認欄は、記載の内容について誤りがないことを確認し、対象労働者本
人が氏名を記載してください。

本書類の内容に虚偽記載が発覚した場合は、助成金の支給が取り消される
こととなるため、内容の誤り等がないようにご注意ください。

■「記入上の注意」旧様式 印有 ───────────────────────

事業主確認欄は、記載の内容について誤りがないことを確認し、事業主名の
記名・押印をしてください。なお、社会保険労務士等による代理人等の場合は、
当該代理人等についても記名・押印をしてください。

本人確認欄は、記載の内容について誤りがないことを確認し、対象労働者本人
による署名・捺印をしてください。

本書類の内容に虚偽記載が発覚した場合は、助成金の支給が取り消されるこ
ととなるため、内容の誤り等がないようにご注意ください。

■ 支給要件確認申立書はWordのまま ──────────────────────

ほとんどの助成金の申請において「支給要件確認申立書」が必要です。

「支給要件確認申立書」はWord形式のままで、申立の内容に変わりはありませ
ん。

その内容は「助成金の不正受給をしていない」「労働保険料の滞納がない」
「暴力団と関係がない」などというもので、今まではこれらの15の項目につい
て「いいえ」「はい」をひとつずつ〇で囲んでの申立が求められていました。

R3.4.1の新様式では一括して〇一つを囲む答え方に変わりました。

この申立書も事業主の押印は不要となっています。

■ 押印省略でも ────────────────────────

助成金の申請に際し、今までは事業主から押印や署名をもらうことで、記載内
容の確認をしていました。押印をもらわなくてもよくなったことで業務効率は
高まりますが、内容の正確な確認ということがおろそかにならないよう、気を
つけなければなりません。

正社員化コースでは賃金の増額に関する重要な支給要件の変更もありました。
https://jsite.mhlw.go.jp/gunma-roudoukyoku/content/contents/000822190.pdf