★★ 「えるぼし」をご存知ですか ★★
女性活躍推進法が施行されてから1年余りがたちました。女性労働者が活躍
できるような環境づくりに積極的な企業は「えるぼし」認定を受けることがで
きます。
■ 重要ポイント─────────────────────────
女性が活躍している企業は厚労省に申請すると「えるぼし」認定を受けること
ができます。
■ 女性活躍推進法が求めていること ──────────────────
女性活躍推進法は、女性の個性と能力が職業生活において十分に発揮される
よう、具体的な取り組みを求めています。また国は優れた取り組みを行う一般
事業主(民間事業主)の認定を行うとしています。
■ 企業に求められていること ─────────────────────
女性活躍推進法に基づき、国・地方公共団体、301人以上の大企業は、
(1)自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析、
(2)その課題を解決するのにふさわしい数値目標と取組を盛り込んだ行動計
画の策定・届出・周知・公表、
(3)自社の女性の活躍に関する情報の公表を行わなければなりません。
(300人以下の中小企業は努力義務)
■ 5つの基準とは ─────────────────────────
女性か活躍しているかどうかの基準の評価項目は次の5つです。
(1)採用
男女別の採用における競争倍率(応募者数/採用者数)が同程度であること
(2)継続就業
・「女性労働者の平均勤続年数÷男性労働者の平均勤続年数」が雇用管理区分
ごとにそれぞれ7割以上であること
・「10事業年度前及びその前後の事業年度に採用された女性労働者のうち継続
して雇用されている者の割合」÷「10事業年度前及びその前後に採用された男
性労働者のうち継続して雇用されている者の割合」が雇用管理区分ごとにそれ
ぞれ8割以上であること
(3)労働時間等の働き方
雇用管理区分ごとの労働者の法定時間外労働及び法定休日労働時間の合計時間
数の平均が、直近の事業年度の各月ごとにすべて45時間未満であること
(4)管理職比率
・管理職に占める女性労働者の割合が別に定める産業ごとの平均値以上である
こと
又は
・直近3事業年度の平均した「課長級より1つ下位の職階にある女性労働者の
うち課長級に昇進した女性労働者の割合」÷直近3事業年度の平均した「課長
級より1つ下位の職階にある男性労働者のうち課長級に昇進した男性労働者の
割合」が8割以上であること
(5)多様なキャリアコース
直近の3事業年度に、以下について大企業については2項目以上、中小企業につ
いては1項目以上の実績を有すること
A 女性の非正社員から正社員への転換
B 女性労働者のキャリアアップに資する雇用管理区分間の転換
C 過去に在籍した女性の正社員としての再雇用
D おおむね30歳以上の女性の正社員としての採用
■ 女性活躍の度合いは3段階 ────────────────────
都道府県労働局に認定の申請をすると、女性が活躍しているというマーク「え
るぼし」の認定を受けることができます。
えるぼしの「L」にはLady(女性)、Labour(働く、取り組む)、
Laudable(賞賛に値する)などの意味が込められています。
「えるぼし」は女性活躍の程度により3段階(3種類)あります。
えるぼしマーク↓
https://job.career-tasu.jp/2018/features/woman/eruboshi/02.html
■ 3段階の違い ─────────────────────────
1段階目(えるぼしの星ひとつ)は5つの基準のうち1つまたは2つの基準
を満たし、厚生労働省のウェブサイトに毎年公表していること、満たさない基
準については、取り組みを実施し公表していることが必要です。
2段階目(星二つ)は5つの基準のうち3つ又は4つの基準を満たしている
ことなどが要件です。
3段階目(星三つ)は、5つの基準のすべてを見たしている場合に受けられ
るレベルが高い認定マークです。
■ 「えるぼし」のメリット ──────────────────────
認定を取得すると「えるぼし」マークを自社商品や広告、求人情報欄に掲載す
ることで女性が活躍している企業であることをPRできます。優秀な人材の確保
や企業イメージの向上等につながることが期待されます。
■ 「えるぼし」新潟県の認定企業 ───────────────────
新潟県で一番最初に認定を受けたのは社会福祉法人愛宕福祉会でした。(平成
29年2月。認定段階2)
続いて平成29年6月に亀田製菓株式会社が認定段階2、長岡市のコンサルタント
業株式会社エム・エスオフィスが最高レベルの認定段階3を獲得しました。認
定段階3(三つ星認定)は県内初のことです。
エム・エスオフィスは、部課長級の管理職5人全員が女性で、子ども連れで
出社できる制度を設けるなど、出産や育児を理由とした女性の離職を防ぐ取り
組みを進めています。
■ 「くるみん」との違い ──────────────────────
平成15年に次世代の子どもの育成を目的とする「次世代育成支援対策推進法」
が成立、その趣旨に沿って行動計画を作成し、男性労働者が育児休業等や子の
看護休暇を取得した実績がある企業に対し、「くるみん」マークの認定が行わ
れています。(平成19年4月から)
「くるみん」は、より認定基準の高い「プラチナくるみん」もあります。
平成29年の3月3日に新潟労働局が認定した、「くるみん」認定企業は30社、
「プラチナくるみん」認定企業は3社でした。
平成29年4月1日より、「くるみん」の認定基準が一部改正され、「くるみん」
認定・「プラチナくるみん」認定のマークも改正されました。
「くるみん」マーク・「プラチナくるみん」マーク↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/kurumin/
「くるみん」は育児がしやすい職場(男性も育児休業をとっているなど)か
どうかで取得でき、「えるぼし」は、女性が長期間働き、管理職にも就いてい
るなどの基準を満たすと取得できます。
■ 女性の活躍推進企業データベース ──────────────────
厚生労働省は、「女性の活躍指針企業データベース」を運営しています。
様々な企業の女性の活躍状況や行動計画を見ることができます。