マイナンバーQ&A

マイナンバーの通知は10月から。
制度開始目前です。


大まかなことはニュース等で知られるよう
になりましたが、
よくある疑問を整理してみ
ました。

重要ポイント

 事業者がマイナンバーにかかわる事務は社会保障と税の手続の分野に限られる。具体的には
① 雇用保険、健康保険、厚生年金の手続きの時に役所に提出する書類に
   従業員の個人番号を記載する。
② 税務署に提出する法定調書に
   従業員や株主、不動産の貸主、報酬の支払先などの個人番号を記載する。
 制度をよく理解し、具体的な取り扱いを誤らないようにしよう。

個人番号カードは作らなければならない
のか

 10月から各家庭に簡易書留でマイナンバーを通知するための番号カードが郵送されます。
 マイナンバーの「通知カード」は紙製で、氏名、住所、生年月日、性別とマイナンバーが記載されたカードです。
 その郵便物に個人番号カードの申請書と返信封筒が入っていて、希望者は写真を添えて申請することによりICチップの入った「個人番号カード」を受け取ることができます。
 個人番号カードの申請は任意ですが、国は様々な行政サービスに使用できるとして個人番号カードの作成を呼びかけています。
 個人番号カードは平成28年1月以降、本人が市町村の窓口に出向いて「通知カード」と運転免許証などの本人確認書類を提示して、受け取ることができます。初回交付の手数料は無料です。

10月初めに子どもが生まれる予定だが、
個人番号はどうなるのか

 10月の第1月曜日である10月5日時点で住民票に記載されている住民に、通知カードが発送されます。

住基ネットとの違いは

 マイナンバー法は各省庁を横断する組織である内閣府が所管する法律です。
 住基ネット(住民票コード)は、総務省所管でした。自治体が管理する番号で、各自治体に裁量権がありました。
 マイナンバーは国がさまざまな行政手続で個人を識別するために使うものという位置づけです。
 自治体は個人番号の通知、番号カードの交付をしますが、この事務は本来国が果たすべき役割の事務で、法定受託事務とされています。住民基本台帳業務のように、自治体の裁量権がある自治事務ではありません。
 平成28年1月以降は、個人番号カードが発行されることになり、住基カードの新規発行は行われなくなります。

個人番号を会社に出したくないという従
業員がいたら

 事業者は税務関連と社会保険・労働保険関係の届出事務のために、従業員(パートタイマーなども含む)の個人番号を記載することが求められますが、個人番号の通知を強制することはできません。
 届出事務がスムーズに行えるようにするために、「従業員はマイナンバー法に定められた利用目的の範囲において、個人番号の提供に協力しなければならない。」と就業規則に記載するなどして理解を求めましょう。
 事業者は従業員ばかりでなく、講演料の支払先や、地代を支払っている個人からもマイナンバーを取得しなければなりません。支払先にはマイナンバーの記載が法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務であることを伝えましょう。それでも提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録保存しておくことが求められています。
 個人番号の記載がない書類を税務署が受理しないということはありません。(内閣官房マイナンバーHP 国税庁特設サイト 国税分野におけるFAQ)
 個人番号の提供を受ける場合には、本人確認のため、個人番号の確認と身元確認を行うことが必要です。

源泉徴収票はどのように変わるのか

 給与所得の源泉徴収票は、平成28年から、新しい様式となります。現行のA6サイズからA5サイズになり以下を記載するものになります。
 1 給与等の支払いを受ける者の個人番号
 2 控除対象配偶者の氏名および個人番号
 3 扶養親族の氏名および個人番号
 4 給与等の支払いをする者の個人番号又は法人番号
 ただし本人に交付する給与所得の源泉徴収票については、給与等の支払いをする者の個人番号又は法人番号は記載しません。

住宅ローンの関係で銀行に出す源泉徴収票に個人番号は必要か

 源泉徴収票を住宅ローンなどの関係で、所得証明として利用することがあります。
 今後、個人番号の記載のある源泉徴収票を所得証明として使うときは、個人番号部分をマスキングする等の工夫をして使うことが求められます。(特定個人情報保護委員会HP Q&A)

個人番号カードを持ちたいが、紛失した
時が心配

 個人番号カードのICチップには、税や年金の情報などプライバシー性の高い情報は記録されないので、それらの情報はカードからは判明しません。

個人情報は一元管理されるのか

 番号制度が導入されても、各行政機関が保有している個人情報を特定の機関に集約し、その集約した個人情報を各行政機関が閲覧することができる「一元管理」の方法をとるものではありません。
 個人情報は従来通り、年金の情報は年金事務所、税の情報は税務署といったように分散して管理されます。他の機関の個人情報が必要となった場合には、番号法別表第二で定められるものに限り、情報提供ネットワークシステムを使用して、情報の紹介・提供を行うことができる「分散管理」の方法をとります。分散管理することで、芋づる式の情報漏えいは起こらないようにするとされていま
す。

マイナンバー通知カードの厳重保管をお
願いしよう

 個人番号の交付も目前となりました。
 パートタイマーや契約社員を含む全従業員に、住民票の住所地に通知カードが送られてくること、通知カードはこれからの市民生活で重要なものなので、厳重に保管するよう通知しておきましょう。
 年末には通知カードの写しを会社に提出してもらうことになる旨、呼びかけておく必要があります。
 

その他の記事

 ト ピ ッ ク ス  精神疾患の労災認定 過去最多 H27年6月25日 厚生労働省発表

 厚生労働省から、平成26年度の労災補償状況が公表された。
 精神疾患については労災請求件数、支給決定件数ともに過去最多となった。
 請求件数は1,456件で前年比47件の増、支給決定件数は497件で、前年比61件の増、認定率は38%となった。
 このうち自殺の請求件数は213件(前年比36件増)認定件数は過去最多の99件、自殺の労災認定率は47.1%とこれも過去最高の数字となった。
 認定されたケースの原因は、「悲惨な事故や災害の体験をした」72件、「ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」69件、「1カ月80時間以上の時間外労働を行った」55件の順に多い。
 新潟県で精神疾患で労災申請したのは21件、このうち10件が労災と認定された。

 シリーズ 労働関係の言葉   ~ 書類の保管期限 ~

 マイナンバー制度の始まりを前に書類の法定保存期間について聞かれることが多くなっています。
 労災保険に関する書類、労働保険の徴収・納付の関係書類は完結の日から3年間が保存期間です。
 健康保険・厚生年金保険に関する書類は2年間です。
 雇用保険の関係は4年間、扶養控除申告書、源泉徴収簿は7年間です。

 【スタッフからひとこと】
     「会社法人番号が求められています」   (平成27年の算定基礎から)

 算定基礎届の「算定基礎届総括表」には、機構が把握している会社法人番号等が記載され送付されています。記載内容をご確認ください。
 会社法人番号等の記載がない場合や記載内容に誤りがある場合については、追記、訂正を行ったうえで、法人(商業)登記簿謄本等の会社法人番号を確認出来る書類の写しの添付が必要となります。

 【マイナンバーセミナー in 新潟】ソフト会社主催・研修会 6月○日業務日誌

 「社労士の立場で、マイナンバー制度開始までに企業が実施すべき実務対応の研修をしてほしい」
 こんなご依頼があり、給与や社会保険のソフトを販売している会社が主催するマイナンバーセミナーで、
講師をさせていただきました。
 マイナンバー制度がはじまると、ますます情報漏えいを防ぐ対策が必要になります。
 税務と社会保険の書式がマイナンバーを入れるものに変わるので、給与や社会保険のソフトはバージョ
ンアップしなければなりませんし、より安全・安心なものにしなければならなくなります。
 ナンバー法では、① 組織的安全管理措置 ② 人的安全管理措置 ③ 物理的安全管理措置 ④ 技術的安全管理措置が求められています。マイナンバーの業務にかかわるスタッフや責任者の明確化、規定の整備などの組織的安全管理措置と教育研修などの人的安全管理措置は社労士の仕事になりますし、データの安全な保管やアクセス制御など物理的・技術的安全管理措置はソフトウェア会社の力が必要です。
 大変盛況で、関心の高さを感じました。