2018年度の助成金

★ 2018年度の助成金 ★

今年度も助成金の改正がありました。

制度導入でもらえた助成金が廃止されたり、統合されたり、また、申請実務
がややこしくなったり・・・今年度活用しやすい助成金について、チェックし
てみます。

■ 重要ポイント ────────────────────────

2018年度も非正規を正規処遇にしてもらえる助成金、教育訓練をしてもらえる
助成金は拡充されたが、要件が厳しくなっているものもあるので気をつけよう。

■ キャリアアップ助成金(正社員化コース)───────────────

キャリアアップ助成金の正社員化コースは、有期契約社員がいる会社では今年
も活用できますが、重要な改正がありました。助成金額が大きいので有期契約
労働者を多く雇用している会社では今年も見逃せない助成金です。

〇注意1 キャリアアップ計画書の期間内の正社員化か

キャリアアップ助成金ができたのは平成25年です。

助成金受給のためにはキャリアアップ計画期間を記載した《キャリアアップ
計画書》を提出しなければなりません。計画期間は3年以上5年以内です。
以前キャリアアップ助成金を受給した、計画書も出していたという会社は、
“期限切れ”になっていないか確認しましょう。

5年間の計画期間満了後も引き続き取り組みを計画する場合、変更届ではな
く、計画期間満了後に新たなキャリアアップ計画書を作成し提出することが必
要です。

〇注意2 正社員後の賃金は5%アップとなっているか

平成29年までの正社員化の助成金は、「正社員の待遇」になっていればよく、
正社員になったからといって有期契約労働者のときより昇給したとか、賞与が
支払われるようになったとかは問われませんでした。

今年度から転換後6か月間の賃金は、転換前6か月間の賃金より5%以上増額
させていることという要件が加わりました。

ここで賃金とは賞与(就業規則等で支給時期及び支給対象者が明記されてい
る場合であって、転換後6か月間の賃金算定期間中に賞与が支給されている場
合に限る)や定額で支給されている諸手当を含むことができます。時間外労働
手当や休日出勤に対する休日手当及び本人の営業成績等に応じて支払われる歩
合給は除かれます。

賃金上昇要件確認ツール が厚生労働省のホームページに掲載されています。

〇注意3 有期契約労働者であった期間は3年以下か

転換前の雇用の要件に6カ月以上3年以下という要件が加わりました。

なお、平成30年3月31日までに提出されたキャリアアップ助成金人材育成コー
スの訓練計画届に基づく訓練の対象となった労働者が、当該訓練終了日の翌日
から起算して12か月を経過するまでの間に正規雇用労働者等に転換した場合、
平成29年度の正社員化コースの要件が適用されます。

■ 両立支援助成金(出生時両立支援コース) ───────────────

男性従業員が子の出生後8週間以内に開始する連続14日以上(中小企業は連続5
日以上)の育児休業を取得した場合に受給できる助成金です。5日には休日を
含めてよいので、実質3日の休暇で受給できます。
以下は中小企業の場合の受給額です。(<>は生産性要件該当の場合)

1人目の育休取得57万円<72万円>

2人目以降の育休取得
a  育休5日以上:14.25万円<18万円>
b  育休14日以上23.75万円<30万円>
c   育休1か月以上:33.25万円<42万円>

※     b c が今年から加えられました。

さらに育児目的休暇の導入・利用で28.5万円<36万円>がもらえるようになり
ました。

育児目的休暇の導入・利用とは以下をいいます。

〇子の出生前後に育児や配偶者の出産支援のために取得できる休暇制度を導入
すること。

〇男性が育児目的休暇を取得しやすい職場づくりのため、管理職に男性の育休
取得の研修の実施などを行うこと。

〇上記の新たに導入した育児目的休暇制度を、男性が、子の出生前6週間また
は出生後8週間以内に合計して8日以上(中小企業は5日以上)取得すること。

男性の育休取得者を増やし、育休期間も長くする企業が増えることが期待され
ている助成金です。

《育児目的休暇》制度への助成は今年度の創設で、1企業1回までの支給です。

■ 人材開発支援助成金の特別育成訓練コース ──────────────

昨年までのキャリアアップ助成金の人材育成コースがこの名前になりました。

有期契約労働者に対し、OJTとOFF-JTを組み合わせた職業訓練を行った場合に
賃金の助成(1時間当たり760円)や、訓練経費の助成をするというものです。

特別育成訓練終了後に正社員に転換すれば、今まで同様、正社員化コースの助
成金につながります。

■ 人材開発支援助成金(特定訓練コース) ────────────────

OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練や若年者に対する訓練、労働生産性の向上に
資するなど訓練効果が高い10時間以上の教育訓練をした時に、賃金助成(1時
間当たり760円)と訓練経費が助成されます。

新入社員研修を毎年行っているような会社であれば、大いに活用したい助成金
です。

人材開発支援助成金のキャリア形成支援制度導入コース及び職業能力検定制度
導入コースは平成29年度限りで廃止されました。

■ 人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース) ───────────

生産性向上のための能力評価を含む人事評価制度を整備し、定期昇給等のみに
よらない賃金制度を設けることを通じて生産性の向上、賃金アップ及び離職率
の低下を図る事業主に対する助成金です。

平成29年度は人事評価改善等助成金という名前であった助成金で、制度を作っ
たときの助成50万円、目標達成したときの助成80万円の枠組みは同じです。

目標達成助成の申請は1年経過後から3年後になりました。目標達成とは、人事
評価制度等の適切な運用を経て「生産性の向上」「労働者の賃金の引き続き2
%以上のアップ」「離職率の低下に関する目標」のすべてを達した場合をいい
ます。

目標達成助成80万円を受けるにはかなり厳しい改正となっています。

■  まとめ ────────────────────────

全体に 申請要件は厳しく、複雑になった助成金ですが、過去最大規模の予
算の助成金、活用しましょう。