働きながら学ぶ人がもらえる助成金

社会人になって学び直したいけれど、時間とお金が・・・という人は少なく
ないと思います。
今回はそんな人が利用できる専門実践教育訓練給付金をご紹介します。

■ 重要ポイント ────────────────────────

文部科学省と厚生労働省が連携して、大学で学び直したい人が利用できる助成
金の対象となる大学のプログラムが充実しつつあります。

■ 職業実践力育成プログラム(BP) ───────────────────

平成27年7月から、大学や大学院で社会人を対象とした実践的・専門的なプロ
グラムを「職業実践力育成プログラム」として、文部科学大臣が認定していま
す。

そのプログラムを社会人が受講した場合、受講料の70%が厚生労働省の「専門
実践教育訓練の給付金」で軽減されます。

■ どんなプログラムがあるのか ─────────────────────

明治大学では「女性のためのスマートキャリアプログラム」を夜間・土曜主
コースとして設けています。
https://academy.meiji.jp/smartcareer/

10月から開講のプログラムは3月までの半年のもので120時間あります。
カリキュラムには実務に活用できるマーケティング戦略、金融経済に関する知
識、企業の課題解決に向けた施策の立案、また、経営者の講義を聴く科目もあ
ります。プレゼンやビジネスに役立つ政治・経済学も学べる内容です。

■ 経費と助成額 ────────────────────────

この明治大学のプログラムの受講料は158,000円です。

専門実践教育訓練の給付金制度を利用するとその70%、110,600円が受けられ
ます。

■ 受給の要件 ────────────────────────

専門実践教育訓練給付金をもらうには、雇用保険の被保険者期間が3年あるこ
とが要件です。

プログラムを受ける前にキャリアコンサルタントによる面談を受け、ハロー
ワークに支給申請をしておく必要があります。

■ 地方の大学の取り組みは ────────────────────────

プログラムは通信講座もありますが、ほとんどが通学して学ぶものです。

地方都市の大学や大学院も様々な講座を設けていますが、新潟県では事業創造
大学院大学の事業創造研究科事業創造専攻(夜間・通学)と上越教育大学大学
院の教育研究科(昼間・通学)だけのようです。

(専門実践教育訓練指定講座一覧(平成27年10月~平成30年4月指定)によ
る)

■ 社会人が学べる場の拡充を期待 ─────────────────────

平成30年になってこの専門実践教育訓練給付金は、要件の緩和や支給額の増額
など拡充されました。けれども、まだまだプログラムの数も少なく、使いにく
い気がします。

国は、女性活躍を掲げ、育児等で離職した女性の方の学び直しと再就職を支援
するリカレント教育等にこれから力を入れるといっていますが、まだまだ不十
分だと思います。IT・データ等の働き手に必要なスキルが変化し、これに合わ
せた再教育も急がれます。

今後のさらなる拡充に注目していきたいと思います。