正社員化でもらえる助成金の大幅変更

★★ 正社員化でもらえる助成金の大幅変更 ★★
■ 重要ポイント ────────────────────────

正社員化の助成金は10月1日転換から要件が厳しくなっています。

今から確認しておきましょう。

■ キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは─────────────

キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは非正規社員を正社員に転換する
と受給できる助成金です。

有期契約社員を正社員にした場合、長期的な雇用が見込まれる待遇になってい
れば、正社員だからといって昇給や賞与が支払われなければならないというよ
うなことはありませんでした。

令和4年10月1日以降に正社員転換する場合は、昇給や賞与の要件が厳しくなっ
ているので、十分な注意が必要です。

■ 正社員定義の変更 ────────────────────────

正社員の定義が変更となり、「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が適用
されている者をいうこととなりました。

「昇給」は必須です。

また、転換後に正社員の試用期間中の待遇を受ける者は、正社員に転換したも
のと見做されなくなりました。

■ 非正規雇用労者定義の変更────────────────────────

非正規雇用労働者の定義も変わりました。

賃金の額または計算方法が「正社員と異なる雇用区分の就業規則等」の適用を
6カ月以上受けて雇用している有期または無期雇用労働者となりました。

■ 就業規則の見直しは必須 ────────────────────────

令和4年10月1日以降に正社員転換するのであれば、転換日の6か月前までに就
業規則を見直し、新しい助成金の要件に合致するように変更しておかなければ
なりません。

■ 「昇給」はどのように規定するのか─────────────────────

正社員の就業規則の第〇条(昇給)に
昇給は原則として4月に行う。ただし、業績により昇給しないことがある。
このような規定はOKですが、
「(賃金の見直し)毎年4月に賃金の見直しをする。」は助成金の求める昇給
にあたりません。

見直しであれば「毎年4月に人事評価により見直しを行う。」のように、客観
的な基準で見直すという内容になっていることが求められます。

■ 「賞与」はどのように規定するのか─────────────────────

正社員の就業規則の第〇条(賞与)に
「賞与は原則として7月と12月に支給する。ただし、業績により支給しないこ
とがある。」
このような規定はOKです。

「会社業績により賞与を支給することがある。」のように、賞与の支給が明
瞭ではない場合は賞与の規定として認められません。

■ 「試用期間」はどのように規定するのか───────────────────

「正社員就業規則 第〇条(試用期間)新たに採用した者については採用した
日から6か月の試用期間を設ける。」

に加えて

「非正規社員が転換制度により正社員に登用された場合は、試用期間を設けな
い」を加えることが求められます。

■ 有期契約からの転換は3年以内の者─────────────────────

「有期契約で4年の者は助成金の対象になりますか。」

有期契約の期間が5年を超えたときは労働者の申し込みにより無期契約に転換
するという労働契約法があります。4年超は無期転換義務もなく、助成金の趣
旨にかなっているようですが、正社員化コースでは雇用された期間が3年以内
の者に限るとしています。

■ 賃金アップ要件の変更────────────────────────

転換後は賃金が3%以上増加していなければなりません。

時間外労働手当などは固定的に支給されるものではないので賃金に含めること
ができません。

また、転換後に支給される賞与も含めないで3%の賃金アップとなっているこ
とが求められます。

■ 以前に助成金を受給していてもチェックを────────────────

助成金は以前に受給していると、同じように申請すればよいと思いがちです。

4月から半年の有期契約を締結した社員に正社員化コースの申請をお考えであ
れば、労働条件通知書の内容と就業規則の昇給等の項目のチェックをスグにも
致しましょう。