雪による労災に注意!

★★ 雪による労災に注意! ★★

「工場内で事故が起きてしまいました」
こんな連絡を受けると、ドキッとします。

作業している人のうっかりミスが原因の、軽いケガのことも多いですが、
時には仕事を休まなければならないような大きな事故になることも。

労働災害につながりやすい雪。注意点を確認してみましょう。

■ 重要ポイント ────────────────────────

雪道は転倒災害が多い。

事業場の玄関、屋外通路、駐車場で、冬季は路面の凍結や圧雪による転倒事故
が多く発生します。

新潟労働局では平成30年12月1日~平成31年2月28日を《冬季無災害運動推進》
期間と定め、注意を呼びかけています。

■ 業務災害とは ────────────────────────

「会社の玄関先で転んだり、営業車に乗ろうとしたところで転倒したりしても、
『業務』になるのだろうか?」

そんな疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

業務とは本来の業務ばかりでなく、「本来の業務に付随する行為」「準備・後
始末的行為」も含まれます。事業主の支配下にある行為は『業務』となり、ケ
ガをすれば業務災害(=労働災害)となります。

■ 新潟県の雪による労働災害 ────────────────────

平成29年度は雪の多い年度でした。1月から2月の大雪は記憶に新しいところで
す。

平成25年度から28年度まで、150人程度であった休業4日以上の労働災害発生件
数は、昨年度366人と大きく増えました。

■ 危険な場所 ────────────────────────

転倒災害の統計事例からは、

(1)駐車場から事務所・作業場までの路面

(2)事務所・作業場の出入口、段差・スロープなど

で事故が多く発生しています。

■ 危険な時間帯 ────────────────────────

冬特有の路面の凍結や圧雪等による事故の半数は、気温の低い深夜から早朝に
発生しています。翌日が冷え込む予報の前日には注意喚起をし、対策をとりま
しょう。

■ 転倒防止のために ────────────────────────

転倒防止のため、以下のことを実践しましょう。

(1)屋外通路には、凍結防止剤を散布する。

(2)事業場玄関には転倒防止用シート・マットを敷いて滑りにくくする。

(3)夜間・早朝の駐車場から事業場玄関までを安全に歩行できるよう、照明
設備を備える。

(4)労働者には滑りにくい靴を履き、短い歩幅で歩くよう徹底する。

(5)労働者には、屋外歩行時に、両手に荷を持ったり、ポケットに手を入れ
たりしないよう指導し、万が一転倒しても被害が少ないように教育する。

■ 転倒以外の冬季災害防止のために ──────────────────

営業車が雪道でスリップし、ケガをしてしまうと労働災害です。冬用タイヤ等
を装着し、急ハンドル・急ブレーキは止めましょう。

除雪車・除雪機による挟まれ・巻き込まれや、屋根除雪中の墜落も冬季特有の
災害です。

※ 新潟労働局が出している【雪による労働災害に注意!!】というリーフレット
を参考にしました。

■ このくらい・・・が事故になることも ────────────────

営業車両には滑りにくい靴を置いていたが、会社玄関からその車両までの間を
フツウのスニーカーを履いて歩行していて、転倒した・・・

仕事帰りに暗くなった駐車場で、運転席のドアを開けたとき、足元の路面が凍
結していたことに気付かず、転倒した・・・

過去に相談があった事例です。

これからが冬本番、無事故で乗り切りましょう!