育休2週間取得した男性の話

★★ 育休2週間取得した男性の話 ★★

男性の育休は増えてきていますが、取得してもせいぜい5日程度が多いと思い
ます。

今回は従業員10人未満の会社で育児休業を2週間取得した男性のお話です。

■ 重要ポイント ───────────────────────

双子が生まれる、第2子が生まれるなどで「どうしても育児休業を」という男
性が増えてきています。会社も制度を整えておく必要があります。

■ 育児休業を2週間ください ───────────────────────

「初めての子が双子ということがわかり、生まれたら2週間くらいの休みをい
ただきたいのですが」20代の男性社員。

その会社では育児休業を取得した社員は今まで誰もいませんでしたが、会社も
それは大変だろうからと申出どおり休みを取ってもらうことになりました。

■ 育児休業取得期間の社会保障 ──────────────────────

2週間の育児休業期間、無給ですが、雇用保険から育児休業給付金が従前の賃
金の67%支給されます。職安で必要な手続きをします。

2週間が月末を挟んでいたので、1か月分の社会保険料は労使ともに免除になり
ます。年金事務所(事務センター)に「育児休業取得者申出書」を育児休業の
期間中に送ります。

■ 会社が助成金を受けるために ──────────────────────

男性の育児休業取得者が出た場合、会社は両立支援助成金(出生時両立支援
コース)が受給できます。

まずは「次世代育成支援対策推進法一般事業主行動計画」を労働局の雇用環
境・均等室に提出します。

会社は仕事と育児の両立を推進していくという行動計画を立てるとともに男性
が育児休業を取りやすいよう、申出の方法や所得保障の制度もあることを書い
たパンフレットを作成し、会社内だけでなく対外的にも周知します。

会社の入り口に掲示する、会社ホームページで告知するなどして周知します。

育児介護休業法に定める内容に合致した、会社の「育児介護休業規程」を作成
し、社内に周知し監督署に届け出をします。(労働者10人以上の場合)

■ 個別支援加算 ───────────────────────

育児休業を取りたい人が休業しやすいよう、上司と面談して取得を促す機会を
設けると、助成金額の加算が受けられます。

「個別支援加算」は、2020年度からです。

■ 出生時両立支援コースと個別支援加算の助成金額 ─────────────

中小事業主にはじめて男性労働者の育児休業(連続5日以上。労働日で4日以
上)取得者が出た場合、57万円<72万円>が受給できます。

個別支援加算を行った場合は10万円<12万円>がそこに加算されます。
(<>は生産性要件を満たした場合)

■ 本人が受給できる奨励金(新潟市) ────────────────────

新潟市内の中小企業に勤務する男性労働者が育児休業を14日以上取得した場合、
取得した本人に奨励金が支給される制度があります。

(新潟市男性の育児休業取得促進事業奨励金)

14日以上の育児休業を取得して育児休業に関する体験記を書いて申請します。
奨励金額は10万円です。休業期間が1か月以上なら20万円です。

■ 取得者の声 ───────────────────────

彼の場合生まれてすぐの2週間、育児休業を取得しました。パパとママが二人
の子を一人ずつ担当して育児に当たったそうです。父親としての自覚が高まり、
夫婦のきずなも強くなったのでそのことを体験記に書いたといっていました。

会社や仲間に感謝しているし、今まで以上に仕事も頑張りたいといいながら
かわいい双子の赤ちゃんの写真を誇らしげに見せてくれました。